山歩日記…『富士山…後編』2010年7月下旬
朝4時から朝食とのことで3時30分頃から起きだしました。
周りをみると夜中に出発した人も結構いるので人はまばら。
昨日はウトウトしだした20時頃に突然の大雨&雷!!!
自家発電機の落雷による故障を避けるために電気を落として山小屋の中は真っ暗に(=_=)
その時間でも夜行登山している人はたくさんいるはず…
ちょうど運良く山小屋付近を歩いていれば夜中でも急きょ雨宿りさせてもらえるようです。
実際、寝ている部屋の隣にはたくさんの人の声がしたので皆さん緊急避難した様子です。
山小屋のスタッフの「危ないから早く中にはいって!!」という声も。
後で聞いたところ雨ではなく雹!!が降っていたらしい…(>_<)
この真夏に!?
昨日は6合目過ぎたあたりからずっと頭痛がしていた私ですが、山小屋でゆっくり身体を休めたので朝にはすっかり治っていました(^^)v
どうやら高山病ではなく気圧の変化や重いリュックを背負ったことによる一時的な頭痛だったようです。
朝ご飯。温かいお味噌汁がうれしい…
4時30分頃外にでてみるとすでにうっすらと空が明るくなっています。
それにしても寒いっっ!!!
外の温度計は15度を指していますが、強風のために体感温度は10度以下に感じます。
真冬の防寒対策が必要です。
空は徐々に明るくなり…
4時50分、ご来光です!!
すごい……
太陽の色と光がいつも感じているものと全然違います。
さえぎるものがないので辺り一面きれいなオレンジ色の光に包まれてとても幻想的…
このご来光目的で何度も富士山に足を運ぶ人の気持ちがわかる気がします。
それにしてもいい天気で良かった~♪♪
山小屋に戻り身支度をして5時半過ぎに頂上に向けて出発です!
今日の分の飲み物を購入。
山小屋で500mlの飲料水を買うと七合目で500円。
山小屋で飲んだ分も含めて昨日一日で500mlを計3本飲んでいるので今日も同じかそれ以上飲む計算。
これを下界からすべて背負ってくるのは私には体力的に不可能なのでその都度減った分を購入することにしました。
高いけど、途中で買い足せるのはありがたいことです。
朝の空気は冷たいけど歩き始めればすぐに気持ち良さに変わります。
前回登った箱根の明神ヶ岳の暑さに比べたら数倍快適…
ちなみにこの時点の服装は長袖シャツ+薄手のフリース+雨具のジャケット。
ボトムは速乾タイツにレッグウォーマー、そして日焼け防止の手袋とネックウォーマーといった組み合わせ。
女性であれば、首元・手首・足首の防寒は大切ですね。
天気がいいので雲の上を歩いている感覚♪
一時間ほどで本七合目、見晴館に到着。
見上げるとたくさんの人たちが頂上を目指しています。
体調は悪くないものの、息苦しさは相変わらず…^^;
ここで100m走ったらどうなるのか…などと恐ろしい想像をしながらひたすら登ります。
天気が良いと目標の頂上を確認しながら進めるのと、ふり返って登ってきた高さを実感できるので励みになります。
山中湖の形もはっきり見えます。
7時20分頃、八合目・江戸屋に到着。
ここは吉田口の下山道の分岐でもあるので、すでに頂上から下ってきた人達の行列が…
さらに一時間ほどで本八合目・胸突江戸屋に到着。
だいぶ暑く感じてきたので中に来ているフリースを脱ぎ体温調整です。
とにかくこまめな水分補給!高山で涼しいとはいえ、かなりの汗…
吉田ルートとの合流で人の数がグッと増えます。
ほどなくして登りルートでは最後の山小屋,御来光館に。
ここで標高3450m…かなり登ってきました。
登山道も頂上に近づくにつれて傾斜もきつく疲労がたまった身体には辛い道のり…(/_;)
斜面には雪も解けずに残っています。
きつい登り…この辺りからしゃべる余裕もだんだんなくなり無言に(^_^;)
まわりではダウンしている人もチラホラ…
気持ちはわかります…。
本八合目から九合目にかけてが一番の正念場!!
雨が降らないのが救いです。
遠く八ヶ岳の姿もくっきり。
九合目の鳥居がもうすぐそこに!!
ここをくぐり、40分ほど必死に足を進め…
ついに頂上のすぐ下、人気の撮影スポット、最後の鳥居にたどり着きました。
頂上はもう目の前!!
10時40分、頂上に到着です!!!
やっと着いた~…喜びよりも安堵感(笑)
今回の富士登山の目標&目的は
○御来光をみる
○頂上に立つ
よって、最初からお鉢巡りはしない予定でした。
下りの余力を残しておくためでもあります。
そして、もう一つの目的…
○富士山の頂上で日本一高いカップヌードルを食べる
そう、ここ頂上では下界からブルドーザーで物資を運んでくるんのでもちろん物の価格は高めです。
カップヌードルは700円との噂…
残る一つの目的を達成するためにさっそく注文したのですが…
う、売り切れ…\(゜ロ\)
他の山小屋に回る余裕もないので、味噌ラーメン(900円)で妥協することに。
これ、この食べ慣れた味は…サッポロ一番みそ味では!?
そしてなぜかいつもよりもおいしく感じる(笑)
富士山ピンバッチに日付を入れてもらったり、ゆっくり頂上を満喫しました。
富士山の火口部分。右上には一番高い剣ヶ峰がが見えます。
砂走りに備えてスパッツを装着して靴ひもを締めなおして12時過ぎに下山開始です。
辛い上りを歩いてきたからか、最初の下りは道幅も広く歩きやすく感じていましたが、とっても滑りやすい!
歩き方が下手なせいもありますが、勢いで下っていくと砂と砂利に足をとられそうに…
この道はブルドーザー道でもあるようで途中ですれ違いましたが、
斜面ギリギリ!!
この写真の左側は断崖絶壁なのです。
ハラハラしながら見送りました^_^; この運転、さすがプロですね~!
14時半頃、昨日宿泊した七合目・大陽館に戻ってきました。
上りはここから5時間近くかかりましたが下りは約半分!
それだけ急な角度で下ってきたということで、この時すでに両足の親指の爪に痛みが…
靴ひもの締め方が足りなかったのか、靴が合わないのか、下りで靴の中で足が前に滑ることで親指の爪を相当圧迫したようです。
この先はもっと大変な砂走り…
上りから見たときは楽しみにしていたのに…。
ここまできたら気力で行くしかない!!
かなりの角度がついています。
ふかふかしている砂の中に岩も転がっているので足もとも不安定。
実際何度か転倒しました(>_<)
痛みから激痛に変わった足の爪をかばいながらとにかく前に進みます。
砂走りはどこも痛みがない状態でバランス感覚がいい人ならばズンズン下れて楽しめる道のはず。
膝が悪い人や上りで足に疲れや痛みがでた人には過酷な道です。
痛みをこらえ、どこでもドアが欲しい…とか、ワープしたい…とか、現実逃避な言葉をつぶやきながらなんとか下り最後の山小屋、砂払五合目・吉野家に到着です!
あ~…おとなしいワンコに癒される…
しばらく休憩して森の中をくだり、17時に新五合目に帰ってきました~!!
神社の前では野生の鹿が三頭もお出迎え♪
ふたりとも高山病になることもなく、無事に下山で何よりです。
私の爪はその後病院にしばらくかかることになりますが…(;一_一)
登山初心者でも根性と体力、そして無理な計画をしなければ富士山は受け入れてくれます!
大変な思いもあの景色を思い出せばいい思い出ですね。
とても長い登山記になってしまいましたが、ここまで読んでくれた方大変おつかれさまでした。
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